野菜と果物

●梨
幸水       「菊水」と「早生幸蔵」を交配し、1959年(昭和34年)に登場した赤梨。現在では日本梨の約40%を占める代表的な品種です。 果実が扁円形で、お尻の部分が大きくへこんでいるのが特徴。やわらかい果肉には果汁がたっぷり含まれ、ひと口食べると強い甘みが広がります。 果皮は基本的に褐色ですが、やや黄緑がかったものもあります。
豊水       「幸水」×「石井早生×二十世紀」の交雑によって生まれたと推察されています。今では幸水に次いで沢山作られ和梨全体の27%程を占め、広く親しまれている梨です。果肉は果汁が多く、非常に糖度が高くなる傾向にあります。その分酸味も伴い、全体として濃厚な味わいになります。
あきづき     「新高」と「豊水」を交配してできたものに「幸水」を掛けあわせて育成された赤梨で、平成13年に品種登録されました。500g以上の大玉になるものが多く、果肉は緻密で柔らかく、非常にジューシーで二十世紀梨を思わせるほど多汁です。糖度自体は12度から13度ほどの物が多いようですが、酸味が少なくその分甘みが強く感じられます。
かおり      大玉で香りがよく、さわやかな甘味の青梨です。親は「新興」×「幸水」で、1953年(昭和28年)に神奈川県平塚市で「ナシ平塚16号」として育成されました。他の梨とは違った、リンゴのような甘く華やかな香りがします。果肉はとてもみずみずしく、心地よいシャクッとした歯ざわりです。酸味は少なく甘みが程よく口に広がります。生産量は少なく、希少性の高い梨となっています。
菊水       二十世紀よりやや白っぽい玉。甘みが強く酸味がほとんど無いところは秋月に似ているが、酸味がやや強い。水分が多く、すべての特徴を上品に押さえた仕上がりがうれしい梨である。幸水や豊水の親木として有名である。希少品種です。
新高       新潟県の「天の川」と高知県の「今村秋」を交配し、それぞれの地名を取って1927年(昭和2年)に「新高」と命名されました。大きなものでは1kgにもなるビッグサイズの赤梨です。酸味が少なく、みずみずしく風味豊かな甘さを持ちます。
陽水       陽水は愛知県で育成された晩生の大玉赤梨で、親は「新高」×「幸水」。2001年に品種登録されました。 この陽水は見た目が新高に似て少しゴツゴツしていて、サイズも大きめです。晩生種というだけあって果肉は少しかためですがシャリシャリと歯触りがよく、まろやかな甘味にほんのり酸味もあって美味です。
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●柿
次郎       次郎柿(じろうがきは静岡県周智郡森町の松本治郎吉氏(1813-1887年)が1844年太田川で見つけた幼木を自宅に持ち帰り植えたのがはじまりとされています。形状は四角張った円形で、果肉はやや硬め。
完全甘柿で果汁は少ないが、コリコリとした食感があり、歯ざわりがよく食味良好。種もほとんどありません。
伊豆       国の試験場で交配・育成された 甘柿です。 早くから食べられる甘柿として珍重されています。果汁 たっぷりでとろけるように柔らかい食感が特徴です。色は熟すと鮮やかな濃いオレンジ色になり、肉質はやや軟らかく緻密で果汁が多いですが、日持ちはしません。
早秋       2003年(平成15年)に品種登録された完全甘柿です。「伊豆」×「興津2号×興津17号」の交配により広島県で誕生しました。やわらかめの果肉は果汁が多く、甘みもあって緻密。丸みのある四角形をしています。とろけるように柔らかい食感が特徴です。
刀根       奈良県天理市の刀根淑民氏によって発見された品種で1980年(昭和55年)登録され ました。柿のなかでもさきがけて出回る品種です。形が偏平で角張っており種はありません。大変、甘くジューシーで果肉が柔らかいことも特徴の一つです。
●さつま芋
紅はるか     次外観が優れる「九州121号」に皮色や食味が優れる「春こがね」を交配させ育成されました。果肉の色は黄白色で、加熱するとしっとりとした食感に成り、強い甘さにもかかわらず後口はすっきりした感じの上品な味わいを感じさせてくれます。焼いた時の甘さはあの安納芋とも比較されるほど、非常に甘く美味しい焼き芋の資質をそなえています。
紅あずま     「関東859」に「コガネセンガン」を交配し、1985年に品種登録された、関東で人気の品種です。粉質で繊維質が少なく、蒸したり焼いたりするとホクホクとねっとりの中間タイプのさつまいもです。焼き芋にすると 果肉の部分が濃い黄色になり、見た目がとてもおいしそうです。やさしい甘味で、根強い人気があります。
シルクスイート  2012年から種苗の販売が開始された新しい品種です。「春こがね」に「紅まさり」を交配させて生まれた実生を育成したとされています。収穫してすぐはやや粉質で少しホクホクした感じに焼きあがるようですが、貯蔵することで粘質へと変わり甘くなります。焼き芋にしたときの滑らかな食感と甘さで話題になり、人気が高い品種となっています。
鳴門金時     奈良県天理市の刀根淑民氏によって発見された品種で1980年(昭和55年)登録され ました。柿のなかでもさきがけて出回る品種です。形が偏平で角張っており種はありません。大変、甘くジューシーで果肉が柔らかいことも特徴の一つです。
ひめあやか    家庭で扱いやすく、手軽に食べられるよう、従来の品種よりも小さなものの開発に取り組み、「九州127号」と「関系91」を交配し育成しました。いもが小さく、加熱した時の肉色の彩りが鮮やかである事から「ひめあやか」と命名されました。すじっぽさが少なく、肉質はやや粘質でクリーミーな食感です。甘みが強く非常に美味しいです。
安納芋      平成25年以前は種子島でしか栽培が許されませんでしたが、現在は制限が解除され、各地で作られるようになりました。水分が多く粘質性で、焼くとまるでクリームのように ネットリとした食感になります。また、生の状態で16度前後と非常に糖度が高く、じっくりと時間をかけて焼く事により糖度が40度前後にもなります。その甘さは数あるさつまいもの中でもピカ一です。